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江戸時代の“蔵”をシンボルに。初となるコーポラティブプロジェクトを開始/中央住宅

「当初は更地にしようと考えていたが、“蔵”という歴史を残すことで地域に潤いを提供できれば」などと話す品川社長
記者発表の当日は蔵の曳家工事の見学会も実施した

 (株)中央住宅は14日、コーポラティブ方式による「蔵のある街づくりプロジェクト」(埼玉県越谷市)に着手すると発表した。

 開発地は旧日光街道が通り、歴史的建造物が残るエリア。同社では2013年9月にこの土地を購入したところ、江戸時代に建築されたと推定される蔵が現存していた。そこで、蔵をシンボルとして残した上で、その回りに注文住宅を建て、入居者に蔵を共有利用してもらうことを発案。蔵の位置や敷地の区割等を組合員がアイディアを出し合って決めていくコーポラティブ方式を採用することとした。なお、同方式の採用は同社初。

 プロジェクトの開発地は東武スカイツリーライン「越谷」駅徒歩5分。開発面積は644.51平方メートル。1~4戸の住宅の建設を想定するとともに、越谷市初となる景観協定の認定も目指していく。販売予定価格は1億9,800万円。
 シンボルとなる「蔵」の推定築年数は約150年。木造2階建てで屋根は瓦葺、外壁は漆喰塗り。延床面積は48.96平方メートルで、高さは7.2m。
 同社代表取締役社長の品川典久氏は「蔵や従前の建物の古材を残すことでまちの原風景を残していきたい。また、この場所から賛同いただいた組合員の方や地域の方とのコミュニティを創出してきたい」等と語った。

 3月14日からホームページを開設。組合員を募集し、4月初旬には第1回目となる説明会を開催する計画。


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