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北九州市で第6回リノベーションスクール開催、100人超が参加

オープニングガイダンスの様子。多くの受講者が集まった
ユニットごとのミーティングの様子
スクールの拠点となる「中屋ビル」もリノベーション物件。10組のデザイナーやものづくり作家が集まるスモール店舗空間や10大学の共同フリースペースなどが入っている

 北九州市、北九州リノベーションまちづくり推進協議会、(一社)リノベーションまちづくりセンターは20~23日、「第6回 リノベーションスクール@北九州」を開催した。

 同市小倉北区魚町エリアを拠点に、リノベーションの専門家等のサポートのもと、都市再生手法を学び体験できるもの。遊休不動産の再生手法を検討する講座やセミナーのほか、商店街で関連イベントを実施。「リノベ祭り」と銘打ち、周辺住民も参加しやすいようにしている。2011年8月から半年に1度のペースで開催してきた。

 今回のリノベーションスクールではリノベーション事業計画コース、セルフリノベーション実施コース、公共空間活用コースを設置。
 メインとなる事業計画コースでは、11ユニットに分かれ、題材となる中古物件の再生手法を検討。各ユニットに2名、リノベーション関係者がマスターとして付き、ファシリテーターを務める。最終日に計画をプレゼンテーションし、オーナーの了承を得られれば事業化となる。
 セルフリノベーション実施コースでは、対象物件を専門家のサポートのもとDIYしていく。公共空間活用コースは、小倉城を舞台に芸術祭を開催、都市の「間」の活用方法を検討していく。

 開校式で北九州市副市長の梅本和秀氏は「当市は人口が100万人を切っており、まちの賑わいや産業を生み、集客や雇用を創出していくことが喫緊の課題となっている。同イベントによるまちなかの遊休不動産の再生プランはこういった課題へのアクションとして期待できる。市民がまちづくりを考えるきっかけにもしていただきたい」と話した。

 また、開催者代表の徳田光弘氏(九州工業大学准教授、リノベーションまちづくりセンター代表理事)は「当スクールでは、ユニットマスターをはじめ、意識の高い方々が集結している。4日間で是非とも仲間を見付けてほしい。スクールをまちについて考えるきっかけにしていただければ」と述べた。

 同スクールでは、これまで7プロジェクトを具現化。遊休不動産活用により産業を振興し、魚町エリアで250人の雇用を生んでいる。リノベーションの対象エリアも拡大し、スクール受講希望者も年々増加。今回は全国各地から100人以上の受講生が参加した。また、イベント全体には累計2万人近くが来場した。将来的には、魚町の就労者数を2,000人、通行者を2万人に押し上げていきたい考え。


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