シービーアールイー(株)(CBRE)はこのほど、「2013年下期アジア太平洋ホテルマーケットビュー」を発表した。
13年のアジア太平洋地域のホテル投資総額は過去最高を記録。取引数は計143件、投資総額は134億米ドルで、前年比53%の増加となった。アジアの投資家を中心に借入コストが低水準で推移したことによる投資需要の拡大が主因。過剰流動性、競争激化、不動産価格の上昇などが、投資総額の拡大に寄与した。
ホテル投資市場については、アジアの投資家が大半で、12年のホテル投資総額の86%、13年では92%を占めた。そのほとんどが中国圏(グレーター・チャイナ)ならびに日本の投資家。
同年のアジア太平洋地域におけるホテル投資総額の36%は香港が占め、投資金額の上位5位までが香港の取引となった。香港と同様、過去最高となる投資額を記録したシンガポールは16%。一方、投資件数で最も多かったのはオーストラリアの36件。中国31件、日本30件と続いた。
同社では、14年も高水準のホテル投資が続くと予測。ただし、シンガポールや香港の主要マーケットでは、利回りが比較的低い水準にあることから、リスクの高い小規模な市場のセカンダリーアセットへの投資機会を求め、ポートフォリオの分散を図ると予想している。