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住宅分譲事業が好調。2期連続で過去最高売上高を達成/三井不動産14年3月期決算

 三井不動産(株)は12日、2014年3月期決算を発表した。

 当期(13年4月1日~14年3月31日)の連結売上高は1兆5,152億5,200万円(前期比4.8%増)、営業利益1,725億6,700万円(同16.5%増)、経常利益1,445億8,700万円(同17.5%増)、当期純利益768億4,300万円(同29.3%増)となり、売上高は2期連続で過去最高を達成した。

 セグメント別にみると、賃貸事業については、前期に竣工した「日本橋アステラス三井ビルディング」の通期稼働や「ラゾーナ川崎プラザ」等の商業施設の大規模リニューアルに加え、三井不動産アメリカグループにおける為替影響による収益が寄与した結果、売上高は4,496億9,900万円(同79億8,700万円増)、営業利益は1,092億500万円(同48億5,300万円増)に。当期末時点の空室率は3.5%だった。

 分譲事業については、住宅分譲において、マンション295億8,200万円(同593億700万円増)・6,557戸、戸建て496億8,900万円(同32億100万円)・916戸を計上。個人向け住宅分譲では、計上戸数の増加により売上高3,451億7,200万円(同625億900万円増)、営業利益227億8,100万円(同74億8,000万円増)と増収増益となった。一方、投資家向け分譲等では、日本アコモデーションファンド投資法人への賃貸住宅の売却があった一方で、前期の大型物件の売却による反動もあり、売上高642億9,400万円(同464億9,700万円減)、営業利益43億1,700万円(同34億4,000万円減)に。セグメント全体の売上高は4,094億6,600万円(同160億1,100万円増)、営業利益270億9,900万円(同40億4,000万円)と大幅な増収増益となった。

 マネジメントセグメントでは、プロパティマネジメントにおいて、リパーク事業における管理台数の増加により増収増益。仲介・アセットマネジメント等においても好調な既存住宅マーケットを受け、リハウス事業における仲介件数が増加したこと等により増収増益。セグメント全体の売上高は3,142億3,000万円(同162億9,600万円増)、営業利益499億4,500万円(同83億6,600万円増)となった。

 同日の決算説明会において、同社経理部経理グループ長の富樫 烈氏は、「住宅セグメントの好調がけん引する形で、過去最高の売上高を達成しており、中期経営計画の目標数値も1年前倒しで達成できた。次期については、住宅分譲事業での計上戸数が減少するものの、売上高、営業利益、当期純利益は過去最高の数値を更新する見込み」と話した。

 次期予想は、売上高1兆5,400億円(同1.6%増)、営業利益1,830億円(同6.0%増)、経常利益1,560億円(同7.9%増)、当期純利益900億円(同17.1%増)。


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