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「都市計画区域マスタープラン」とりまとめ、「環状メガロポリス構造」の実現へ/東京都

 東京都はこのほど、改定作業を進めてきた「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針」(以下、「都市計画区域マスタープラン」)の原案をとりまとめた。

 都市計画区域マスタープランは、都市計画法に基づき、都市計画の基本的な方針を定め、都が長期的視点に立って都市の将来像を明確にし、その実現へ向けて大きな道筋を示すもの。

 今回の改定では、これまで別々に策定してきた多摩部19都市計画区域および島しょ部6都市計画区域のマスタープランを、区部と同様に一体で策定し、都市の一体性を確保。区市町村は都が定める都市計画区域マスタープランに即して、地域に密着した都市計画の方針を策定した。

 東京が目指すべき将来像では、東京圏全体の視点に立った広域的な都市構造として「環状メガロポリス構造」を設定。圏域全体の一体的な都市機能を発揮することで、国際競争力を備えた魅力ある首都の実現を目指す。
 身近な圏域では、交通結節点などを中心に、市街地を集約型の地域構造へ再編する。快適な都市生活と機能的な都市活動を確保し、誰もが暮らしやすいまちを実現するため、地域特性に応じた拠点(中核拠点、生活拠点、生活中心地)を育成していく。
 ゾーンごとの将来像では、「都市づくりビジョン」で示したゾーン区分(区部・多摩部とも、原則として現在の区域区分を変更せず。島しょ部はこれまで同様、区域区分は非設定)に従い、各ゾーンの特性・将来像を提案。各ゾーンにおける特色ある地域については、それぞれ将来像を詳細に記述していく方針。

 将来像実現のために、都市再生特別地区などを活用し、ハード・ソフトが一体となった国際競争力の強化に繋がる都市再生の推進、高経年マンションの建て替え、「木密地域不燃化10 年プロジェクト」と連携した防災街区整備事業などによる敷地や建築物の共同化の促進などを推進していく。

 計画達成の目標年次は約10年(2025年)としている。

 なお、同とりまとめに対し、パブリックコメントを募集している。詳細はホームページまで。


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