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23区内のオフィスビル、半分のテナントが退去するまでの期間は10年/ザイマックス不動産総研調査

 (株)ザイマックス不動産総合研究所は26日、東京23区内所在のオフィスビルの入居テナントの半分が退去するまでの期間を推計し、発表した。

 調査対象は、東京23区内に所在するオフィスビルに入居する事務所用途のテナント、総計352棟・2,018テナント。調査期間は1967年9月から2013年12月。推計については、統計手法の「カプラン・マイヤー法」を用いた。

 入居期間合計をテナント数で割った平均は6.4年。カプラン・マイヤー法により入居期間について分析を実施した結果、ちょうど半分のテナントが退去するまでの期間は10.0年となった。なお、半分のテナントは10年以上入居し続けていることが分かった。

 またオフィスビルの賃貸借契約の多くで期間2年間が設定されることが多いが、2年以内に退去するテナントは6.2%、2年以上入居し続けるテナントが93.8%と多勢を占め、実際は多くのテナントが賃貸借契約を更新し、2年より長く入居していることが確認された。

 立地、規模、築年といったオフィスビルの属性やテナントの賃借面積により調査対象テナントを分けて、それぞれの入居継続率・オフィステナント平均入居期間も調査比較したところ、立地では、都心5区内は8.7年、都心5区外は13.8年と、より都心である方がオフィステナント入居期間が短かい結果に。規模では延床面積2,000坪以上が11.1年、同2,000坪以下9.4年となり、大型の方がやや長い結果となった。築年比較では、1991年築以降9.7年、90年以前10.5年と、比較的大きな差はなく、賃借面積比較では、100坪以上11.1年、100坪未満9.4年と、大型テナントの方がやや長い傾向がみられた。


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