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住まいながら間仕切りを自由に変更できる「KANAU PLAN」、東京・駒沢で初弾/三井不動産レジデンシャル

「パークホームズ駒沢 ザ レジデンス」のモデルルーム。中央の収納ボックスが可動間仕切り収納ユニット「Kanau Shelf」。床・天井をフラットに設計することで、ユニットを自由に配置したり動かせたりする
ユニット下部にあるレバーを回すと、ユニットの可動・固定を切り替えられる

 三井不動産レジデンシャル(株)は、分譲マンションで、居住者のライフスタイルに応じて住戸内の空間を可動間仕切り収納で自由に変更できるプランニング「KANAU PLAN」を開発。「パークホームズ駒沢 ザ レジデンス」(東京都世田谷区、総戸数50戸)の4タイプ15戸で初採用する。

 画一的な「LDK」の発想が、住まい手のニーズを十分にかなえられていないのではないか、という疑問から、入居者のそれぞれの趣味やライフスタイルに応じて変更できる住空間の実現に向けて開発した。

 間仕切り壁をなくし、可動間仕切り収納ユニット(Kanau Shelf)で空間を仕切る。Kanau Shelfの下部にはキャスターを設置し、キャスターのロックを解除することで、物を収納したまま自由に動かせる。またリフォームなどの大がかりな工事をすることなく、居住者が自身で自由に動かせるため、日々居住空間を変更することが可能となる。

 水回りを1ヵ所にまとめて室内の梁や下がり天井を極力排除したことに加え、玄関も含めて床をフラットにすることで、可動間仕切りを自由に動かせるようにした。「設計段階から、かなり配慮しなければ、こうした空間はできなかった。梁のない空間という、マンションそのものの商品性向上も果たせる」(同社横浜支店事業企画室主任・川崎 総一郎氏)。コンセント位置についても、界壁に従来よりも多く設置するなど、居住者の自由な空間づくりに不具合が出ないようにした。

 Kanau Shelfは「下足ユニット」「コーナーユニット」「デスクユニット」など7種類を用意。寸法は、居室に合わせて50mm単位でオーダー可能。使用時は、天井まで突っ張って上下で固定し、家具転倒を防止する。

 初弾の「駒沢」では、居住者が購入時にユニット13個を自由に選び、インテリアデザイナーとユニット配置について検討する。追加やメンテナンスについては、同社の窓口で対応。ユニットの保証期間は検討中。

 導入初弾となる「パークホームズ駒沢 ザ レジデンス」は、東急田園都市線「駒澤大学」駅徒歩2分。敷地面積1,859.43平方メートル、延床面積3,985.99平方メートル、鉄筋コンクリート造地上5階建て。間取りは1LDK~3LDK、専有面積は40.63~101.66平方メートル。6月7日よりモデルルームを公開し、竣工は2015年7月上旬の予定。想定坪単価は約360万円。


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