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重鉄3階建て、「制震」「空間自由度」で差別化/旭化成ホームズ

「HEBEL HAUS CUT&GABLE」外観。都市型3階建ての陸屋根形状と、ゲーブルウォールによる切妻部分とを組み合わせ、独特の奥行きを持った外観デザインとした
3階の切妻部分は、その高さを生かし、ロフトを設置。両側はゲーブルウォールに挟まれたアルコーブ状のテラスとした。床の一部を40cm掘り下げ、一つの空間を多用に仕切っている
勾配屋根の壁面も掘り下げ、独特のこもり感のある空間とした。床はあえてフローリングにはせず、段差を利用して人が腰かけやすいよう、カーペット敷きにしている

 旭化成ホームズ(株)は、2013年11月に制震装置を入れリニューアルした重量鉄骨造3階建て商品「NEXT HEBEL HAUS FLEX」初のコンセプトモデル商品「HEBEL HAUS CUT&GABLE」のモデルハウスを、TVKハウジングたまプラーザ展示場(横浜市青葉区)に開設。20日、報道陣に公開した。

 同商品は、同社の3階建て商品として初めて「切妻」形状を導入。切妻の外壁面「ゲーブルウォール」と箱型形状の陸屋根を組み合わせ、塊から削り出したような独特の外観とした。3階の切妻屋根部分は、両側をアルコーブ状のテラスとしたほか、頂点部分をロフト空間として利用した。

 また、床と天井の高さを変化させ、室内空間の自由度や開放感を高めた「X(クロス)シフトプランニング」を採用し、多様な空間表現をしている。40cmのダウンフロアを各所に配置。「人が座るのにちょうどいい」段差をたくさん設けることで、人を呼び込む空間を意識。人が心地よく座れるよう、フローリングではなくカーペットを全面的に採用している。また、空間を仕切る家具類も、外観に合わせ、削り出しのように浮かせて設置している。

 たまプラーザのモデルは、同商品最大となる延床面積304平方メートルの邸宅仕様だが、最少延床面積115平方メートルから対応。販売価格は坪80万円で、通常の3階建てよりも切妻のゲーブル空間分高くなる(100万~200万円)。陸屋根部分への太陽光発電パネル設置も可能。受注目標は、年間150棟。

 同日会見した、同社マーケティング本部営業推進部長の岡前浩二氏は「消費税増税の反動減に対応し受注拡大を図るため、制震装置の採用による構造強化と、縦方向の空間自由化による商品進化を進めている」と語った。また、同商品開発部長の加藤 明氏は「切妻のゲーブルウォールによる外観、床レベルを変化させることで都市型3階建てで豊かな住空間を提案したこと、勾配天井やロフトなど切妻屋根部分を生かした空間づくりが特徴。大型商品として位置付けている」などと語った。


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