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新宿三井ビル屋上の制震装置設置、順調に進捗/三井不動産

工事が進む超大型制震装置TMD。3tの板状のおもりを重ねて300tのおもりとする。2基の設置が完了しており、11月中に4基が稼働を開始する予定
超大型制震装置TMD(外壁カバーを除いた概念図)
振動エネルギーを打ち消す原理

 三井不動産(株)は16日、新宿三井ビルディング(東京都新宿区)屋上に設置を進めている超大型制震装置TMDをマスコミに公開した。

 TMDとは超高層ビルの風揺れ対策に使用されてきた振り子式のおもり。同社と鹿島建設(株)がこの技術を発展応用させ、超高層ビルの地震の揺れ対策の制震装置として実用化。第1号として新宿三井ビルへの導入を進めている。

 300tのおもり6個、計1800tを設置し、長周期地震動による揺れを約6割低減させると共に、地震収束後に揺れが続く時間を6分の1に短縮させる効果があるという。
 オイルダンパーを設置する従来の手法と異なり、眺望が阻害されない、有効床面積の減少がない、居室内工事が発生しないなどのメリットから、採用を決定した。

 導入費用は50億円。11月中に6基のうち4基の稼働を開始し、2015年4月末に竣工する予定。


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