三井不動産(株)は16日、新宿三井ビルディング(東京都新宿区)屋上に設置を進めている超大型制震装置TMDをマスコミに公開した。
TMDとは超高層ビルの風揺れ対策に使用されてきた振り子式のおもり。同社と鹿島建設(株)がこの技術を発展応用させ、超高層ビルの地震の揺れ対策の制震装置として実用化。第1号として新宿三井ビルへの導入を進めている。
300tのおもり6個、計1800tを設置し、長周期地震動による揺れを約6割低減させると共に、地震収束後に揺れが続く時間を6分の1に短縮させる効果があるという。
オイルダンパーを設置する従来の手法と異なり、眺望が阻害されない、有効床面積の減少がない、居室内工事が発生しないなどのメリットから、採用を決定した。
導入費用は50億円。11月中に6基のうち4基の稼働を開始し、2015年4月末に竣工する予定。