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国土形成計画・利用計画改定へ国土審議会計画部会開催/国土交通省

部会の様子

 国土交通省は2日、「国土審議会第1回計画部会」(部会長:奥野信宏・中京大学総合政策学部教授)を開催した。9月18日に開催された第15回国土審議会を踏まえ、国土形成計画全国計画および国土利用計画の改定に関して調査審議を行なうもの。21名の委員で構成する。

 今回の部会では、事務局から国土形成計画等の改正の背景や改定に向けての視点について説明がなされた。2008年7月の国土形成計画策定後、急激な人口減少や少子化、異次元の高齢化の進展、都市競争間の激化などのグローバリゼーションの進展、巨大災害の切迫、地球環境問題、ICTの劇的な進歩など技術革新の進展などが発生している。これを踏まえ、15年7月に政府がとりまとめた「国土のグランドデザイン2050」に対し、どのようなビジョンをもって国土計画を形成していくのか見直しを図る。
 また、国土の基本構想とその実現のための政策として「国土のグランドデザイン2050」で提示した、「時代の潮流と課題」や「基本的な考え方(国土づくりの理念等)」を踏まえ、(1)個性ある地方の創生、(2)活力ある大都市圏の整備、(3)グローバル化への対応、(4)国土基盤の維持・整備・活用の方向性、(5)安全・安心で持続可能な国土の形成、(6)地域を支える人づくり、共助社会づくりを中心に今後検討していく。

 国土交通審議官の石井 喜三郎氏は、「近年の経済・社会情勢を見ていると、今までの国土計画のままでは危ういと感じる。これまでのインフラ中心の政策から脱却し、新しい日本の国土政策としていけるよう、幅広い意見交換をしていただきたい」などと挨拶した。

 なお、国土形成計画については15年12月をめどに中間取りまとめを行なった上で、16年夏頃をめどに最終とりまとめを行ない、それぞれ国土審議会に報告する予定。


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