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44回目のビジネスセミナー。不動産投資市場の動向などをテーマに講演/REB-1000社の会

立見が出るほど満員となった会場

 不動産事業者の情報交流を目的にした「REB-1000社の会」(代表世話人:清水修司氏、(株)SD建築企画研究所代表取締役)は28日、パシフィックセンチュリープレイス丸の内(東京都千代田区)で、44回目となるビジネスセミナー・交流会を開催。会場には約300人以上が参加した。

 セミナーでは、(株)ジャパン・アセット・アドバイザーズ代表取締役社長の南 一弘氏が講師となり、「“トーキョー不動産”の活況は本物か!?」をテーマに講演。南氏はオリンピック景気と呼ばれる最近の市場について、「たまたま2020年にオリンピックがあるというだけ。新たな施設は建設されるものの、投資商品ではない。今は低金利が継続しているために資金が集まっているという状況だ。不動産投資のマーケットは景気の好不調によって左右されるものではなく、金利などのファイナンス事情によるところが大きい」と見解を述べ、冷静に市場を観察することが大切だと話した。

 その上で、一般的な不動産市場と投資資金によって動く不動産キャピタル(=資本・資産)市場の違いについて説明。「“不動産市場”というものは、個人が気に入るかどうかで評価が決まる主観的なマーケットであり、一方で不動産キャピタル市場は、客観的な指標を基に資産価値を評価・分析して投資判断をするものだ」(南氏)と話し、東京の不動産投資マーケット動向を判断するには、世界のマーケットと同様の、金融の側面からの市場観察が必要だとした。

 続いて、リニュアル仲介(株)代表取締役の西生 建氏が「まもなく『人口激減時代・家余り時代』突入!その時生き残る不動産ビジネスとは!」と題して講演した。西生氏は、リニュアル仲介の仲介ビジネスモデルを解説。「当社は買い主に寄り添うことを追求してきた。常に資産価値の維持を意識して提案し、破談になる可能性が高い情報もきちんと開示する」と話した。その結果、資産価値に敏感で、与信力の高い顧客が集まってきているとした。


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