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不動産証券化手法によるPRE事例集、今年度中に発表へ/国交省

第2回「不動産証券化手法等による公的不動産(PRE)の活用のあり方に関する検討会」の様子

 国土交通省は2日、「不動産証券化手法等による公的不動産(PRE)の活用のあり方に関する検討会」(座長:日本大学経済学部教授・中川雅之氏)の第2回会合を開催した。

 今回の会合では、PREへの不動産証券化手法活用等に関する課題、とりまとめのたたき台である全国の公的不動産の活用事例集案、民間事業者からの公的不動産への取組内容について発表。前回会合で委員から出た意見から課題を明確化。「PRE活用および証券化手法を活用する自治体の目的の明確化」「自治体が具体的なPRE活用などを検討・実施する際に資する情報提供」など5項目について、今年度中にとりまとめる事例集に反映していくとした。

 事例集は地方自治体をメインターゲットに、事業者側にも役立つ内容としていく方針。課題内容やたたき台を踏まえ、委員からは「地方自治体が実践する際に道標のなるような内容にしてほしい」「成功事例では何が良かったのかを明確化し、地方自治体がすぐにでも開始したいと思えるような内容にするべき」「課題として直接挙がっていない付随情報も必要なものは積極的に取り入れるべき」といった意見が出た。

 また、民間事業者側は「事業内容の自由度の高さがPRE参入への促進につながる」と捉えているのに対し、地方自治体側は「転売・流動化を容認することで事業者主体が変わっていくことへの不安があり、担保方法等が明確化されなければ証券化の選択自体が難しい」という実態が浮き彫りになった。

 同省は、2015年2~3月に開催予定の次回会合で事例集案を提示。今年度中に最終とりまとめを行なう方針。


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