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閉館ビルを利用し防災訓練を実施/三菱地所

自衛団による消火活動。本来は公設消防隊が利用する屋外採水口を活用する
什器が転倒した際の負傷者救助活動。備品を利用して救出する

 三菱地所(株)は15日、再開発により閉館している富士ビル(東京都千代田区)にて防災訓練を実施した。

 阪神・淡路大震災発生から20年を迎えるに当たり、より実践的な防災訓練の実施が目的。同社社員および近隣ビルの勤務者等で構成する丸の内消防団や東京消防庁丸の内消防署、防災ボランティア等約120名が参加した。

 今回の訓練では、阪神・淡路大震災の際に警察・消防をはじめとする行政機関の人員が不足したことを教訓として、自衛消防隊の活動に注目。丸の内消防団のメンバー等が停電状態での救出活動や、屋外採水口を活用した消火訓練等を実施した。また什器の転倒や倒壊を想定しての負傷者救出訓練等も行なった。
 
 同社運営事業部主幹 兼 ビル安全管理室副室長の大庭敏夫氏は、「閉館したビルで実施したことで、厨房消火剤噴射による消火活動などの特別な訓練を実施することができた。改善点を洗い出し、より安心・安全な運営管理につなげていきたい。また、当社が管理しているビル以外とも連携することで地域防災能力を高めていきたい」と話した。


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