住友林業(株)は21日、デイサービス事業への新規参入を発表した。有料老人ホームの運営を行なうグループ会社の(株)フィルケアが、今後3ヵ所のデイサービス事業所を開設する予定。高齢者介護ビジネスの裾野を広げ、さらなる事業拡大を目指す。
フィルケアは、神奈川県を中心にすでに10施設の有料老人ホームを展開しており、今回のデイサービス事業進出により、ユーザーが介護の状態や要望に合わせて選択できる、より質の高い介護サービスの提供を可能とする。
デイサービス施設は、「自宅のような空間で木や緑を感じながら個々が自由に寛げるデイサービス」をコンセプトに、住宅建築で培ったノウハウを活かし、木質フロアや木製建具の活用、木質感を感じられる空間づくりなど、ハード面での充実を図る。
従来の画一的なレクリエーションではなく、利用者一人ひとりがその日の体調や気分によって選択できるよう、複数のアクティビティプログラムを用意。要介護高齢者が失いがちな社会性の維持を考慮する。
また、リハビリの一環として、緑や自然と触れ合うことで心身機能の回復を図る効果があるとされる「園芸療法」も導入する。兵庫県立大学専門職大学院 豊田正博准教授の提案による園芸療法ガーデンを施工中で、今後は同氏の監修による園芸療法プログラムを提供する予定。
開設するのは、東山田事業所(横浜市都筑区、定員35名、運営開始予定5月)、津田山事業所(川崎市高津区、定員35名、運営開始予定6月)、練馬錦事業所(東京都練馬区、定員35名、運営開始未定)。