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リテール市場の需要は引き続き旺盛も、上昇ペースはやや緩やか/CBRE調査

 シービーアールイー(株)(CBRE)は13日、東京および主要都市における2014年第4四半期のリテール(路面店舗)市場動向を発表した。

 東京の主要マーケットは、前期に引き続き需要が堅調に推移。旺盛な需要を背景に、今後も賃料は上昇傾向が続くと予想した。ただし、消費回復の遅れや、一部のプライムエリアですでに賃料が急速に上昇したことなどにより、上昇のペースは従前に比べややスローダウンするとしている。
 また、インバウンド需要の高まりやオリンピックの開催を背景に、多くの海外リテーラーは出店の好機と捉えており、すでに百貨店やショッピングセンターに出店している海外リテーラーも、路面店舗の出店に注力しているが、「需給がひっ迫しているため、出店の実現には時間がかかる」と予測している。

 大阪の主要マーケットである心斎橋、梅田のいずれのエリアも、需要は堅調に推移。新規供給物件に有力テナントが出店する事例が相次いでみられた。加えて、大阪を中心とする近畿圏を訪れる訪日外国人数が伸びており、エリアの活性化に貢献。同社は、「まだまだ供給不足で需要を吸収しきれていないが、建て替えが進むことで需要の顕在化を促すことになれば、大阪店舗マーケットはさらに活性化するだろう」とコメントしている。

 名古屋の主要マーケットである栄も、既存の路面店舗の空室は引き続き僅少。テナントの出店が困難な状況が継続しており、「エリア内屈指の好立地で空室が発生した際には、周辺相場を上回る賃料で成約に至る可能性もある」と予測した。


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