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愛知・岡崎の住宅展示場に“新築そっくりさん”体験型モデルハウス/住友不動産

古民家風にリニューアルした外観。瓦やサッシは換装されているが、比較のため一部は従前のままとしている。また、増築はしておらず建物形状もいじっていない
新築そっくりさんの施工プロセスが体感できるコーナーとして設置した「行程展示スペース」。他の古屋から4畳半の和室を建物内に移設。その部屋が耐震補強・断熱補強を経て洋室にリニューアルされるまでを時系列で確認できる

 住友不動産(株)は21日、中古住宅を1棟まるごとリフォームし、新築同様に再生する“新築そっくりさん”のモデルハウスを、「ハウスプラザ岡崎」(愛知県岡崎市)内にオープンする。18日、報道陣に公開した。

 同モデルは、同展示場に地場工務店が建設した注文住宅のモデルハウス(築17年)をリフォームしたもの。新築そっくりさんの常設モデルハウスとしては、2013年大阪府吹田市の「千里住宅公園」に設置したものに次ぐが、同モデルが自社施工の2×4工法を完全にリニューアルしたものに対し、岡崎のモデルは「新築そっくりさん」受注の9割を占める在来工法の木造戸建てを、改装中の様子が分かるよう部分リニューアルした「体験型」とした点が特徴で、ユーザーに対して現実的な提案を可能としている。

 モデルハウスの延床面積は、約62坪。外壁、屋根等を古民家風にリニューアルしているほか、室内はコアユーザーのシニア世代のニーズに合わせ、間仕切り撤去による居室の拡大、引き戸への変更、断熱施工、テラスの設置などを提案・展示する。また、他の古屋から4畳半の和室を建物内に移設。その部屋が耐震補強・断熱補強を経て洋室にリニューアルされるまでを時系列で追った行程展示スペースも設置。同社が特許を持つ真空断熱材による6面室内断熱も体感できるほか、住んだまま施工していくための「区画養生」や、階段の貼り込み再生、発泡フォーム断熱施工といった特色ある工法もアピールする。

 同モデルハウスは、住宅再生事業本部の東海事業所が所管。テリトリーの愛知県下では、シニア世代の大型の注文木造住宅の建て替え・リフォームニーズが強く、常設モデルを活用することで、施工中の現場を使ったこれまでの商談手法の制約がなくなるほか、展示場を訪れる新築希望者、建て替え層に加え、部分リフォームも取り込みシェア拡大を図る。初年度の集客目標は500組。

 同日会見した同事業所所長の横井太郎氏は、「リフォームでもここまでできる、新築住宅に代わる新たな選択肢として、また環境負荷の小さいエコ時代に対応した事業として提案し、愛知県のリフォームシェアナンバー1を狙いたい」と抱負を語った。


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