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地盤改良工事を行なう子会社を設立。外販にも注力/ポラスグループ

「この工法は、(財)日本建築総合試験所より建築技術性能照明を取得しており、現在、特許を出願している」と話す上島取締役
オリジナルの先端ビット。掘削の後に地中でセメントミルクを吐き出す

 ポラスグループは2014年11月に、グループ会社の住宅品質保証(株)において、地盤改良工事等を行なっていた地盤調査課から施工関連事業を分離して、新たに「ジバテック(株)」(埼玉県越谷市、代表取締役:中内晃次郎氏)を設立。このほど同社においてオリジナル地盤改良工法「SF-Raft(エス・エフ・ラフト)工法」を開発した。

 (株)ポラス暮し科学研究所と共同で開発したもので、従来の杭状補強体が杭の支持力で設計されていたのに対し、同工法は、杭と地盤の両面で住宅を支える仕組み。柱状掘削後にセメントミルクを注入しながら、地中で補強体を構築し地盤を強化する。

 補強体と補強体の間の地盤支持力を適切に評価し、複合地盤として支持力を得るため、従来の地盤改良工法に比べ補強体部分に荷重を集中させず、適切な配筋量・部材断面で基礎設計することを可能とした。
 また、専用ロッドで所定の深度まで回転圧入しながら掘削し、セメントミルクを吐き出しながら補強体を構造するというシンプルな作業のため、工期も短縮。さらに現地の土と混合撹拌しないため、腐植土地盤でも施工を可能とする。

 費用は1現場で50万~60万円ほどで、現場の状況にもよるが、従来の工法より約10万円程安価となる。
 
 同社では同工法をグループ以外にも外販していく考えで、12日に開催した記者説明会において、同社取締役の上島正彦氏は「新機が入る9月頃より外販を開始し、15年度中に20棟ほどを受注したい」などと話した。


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