シービーアールイー(株)(CBRE)は18日、「アジア太平洋地域投資家意識調査2015」結果を発表した。
それによると、投資家心理は15年も引き続き良好で、回答者の過半数(54%)が「不動産投資額を増やす予定」と回答。一方で、不動産価格の割高感、投資可能な物件の有無、不透明な経済見通し等への懸念を背景に、「投資機会の減少と価格上昇により、取引件数は抑制される見通し」とし、15年の投資額は前年比で約3~5%の微増にとどまると予想している。
投資意欲にやや緩和傾向がみられたのと同様に、リスク許容度もやや低下傾向に。回答者は、プライム・コアアセットへの投資意欲を高めており、アセットへの投資を選好する回答者は43%(14年:29%)に増加。「主要国の最近の利下げや日本の量的緩和策によって、15年も低金利の状態が続く」とし、投資家にとっては良好な資金調達環境が続くと予測した。
また、中国、日本、オーストラリアは引き続き主要な投資先として上位を維持する一方、香港、シンガポール、ニュージーランド、韓国なども順位を上げていることが分かった。
対外投資意欲は依然として旺盛だが、15年の対外投資の拡大ペースは前年に比べてやや緩和する見通し。「対外投資額を増やす予定」と回答したのは12%(同:29%)にとどまった。