(株)サンケイビルとUDS(株)は、東京・秋葉原に開発してきた外国人観光客向けのゲストハウス型ホテルの初弾「GRIDS(グリッズ)秋葉原」を竣工。4月21日のオープンに先駆け、26日に報道陣に公開した。
ゲストハウス型ホテルとは、無機質なカプセルホテルとは異なり、2段ベッドながら1人用のスペースがボックス型で区切られるベッドルーム(POD(PRODUCT SHELTER))が設置され、施設内共用部では宿泊者が自由に交流し情報交換ができる場を併設した宿泊施設。
事業主であるサンケイビルの代表取締役社長・飯島一暢氏は、「今後2020年のオリンピック開催に向けて増加が見込まれる外国人観光客の宿泊ニーズを捉え、外国人観光客向けのホテル事業に参入した。『GRIDS』はジャパンブランドを広めるために、若い外国人に来てもらえるような、手頃な価格で、良質なサービスや清潔感がありながら、安心して過ごせる環境提供にこだわっていく。既存物件を活用しながら、スピーディな事業スパンで国内各地に展開していきたい」と述べた。
UDSはこれまでのホテル企画・設計・運営実績を生かし、同物件の設計を担当。引き続き運営も行なっていく。
「GRIDS 秋葉原」は、敷地面積169.27平方メートル。鉄筋コンクリート造地上8階建て。延床面積998.30平方メートル。JR総武線・山手線・京浜東北線・つくばエクスプレス「秋葉原」駅から徒歩9分、東京メトロ日比谷線「秋葉原」駅から徒歩6分、都営浅草線「浅草橋」駅から徒歩8分に立地。2014年9月に築34年のオフィスビルを取得し、同年11月よりコンバージョン工事を開始。1階はカフェ、2~7階が客室となっている。デザインには、日本らしさや秋葉原らしさを意識したインテリアや設備を導入。
客室は、1部屋にPODが入ったドミトリータイプが中心(3,300円~)。そのほか、通常のホテル同様、部屋単位で利用できる個室(1人当たり3,300円~)を用意することで、1人から家族まで幅広く対応した。女性専用フロアもあり。
宿泊客専用のコモンルームやカフェ・バーを通じて、旅行者をつなぐプラットフォームになることを目指す。
物件名の「GRIDS(グリッズ)」は、格子に由来し、人と人、日本と世界が重なり合う場所をイメージして名付けている。
現在、東日本橋で第2弾を計画中で今秋に開業予定。そのほか、「GRIDS」を含め、6物件のホテルプロジェクト着手を決定している。先般(株)グランビスタホテル&リゾートの買収を決定した関係もあり、今後、ホテル事業を同社事業のなかで第4の柱として成長させていく方針。