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戸建住宅専用の被災度判定計を開発/ミサワホーム、KDDI

計測部。住宅の基礎に設置する
室内の表示部。モデルではキッチンに設置している
ミサワホームのセンターサーバーで被災状況が把握できる

 ミサワホーム(株)と(株)ミサワホーム総合研究所、KDDI(株)は、地震発生時にいち早く建物の被災度を判定して知らせる、戸建住宅専用の被災度判定計「GAINET(ガイネット)」を共同で開発した。

 建物ごとの被災状況をいち早く把握することが、家の持ち主の安全確保と、早期の建物復旧対応につながるとの考えから開発したもの。
 戸建住宅の基礎部分に計測部を設置。地震波をもとに住宅内に設置する表示部で、分析したリアルタイム震度と建物および地盤の被災度をランクで表示。音と連動して警告する。
 さらに、測定された震度や建物の被災度等のデータを、高速通信が可能なLTEネットワークを通じて、クラウドサーバに集約。ミサワホームが被災度を把握し、緊急度に応じたサポートを行なう。

 開発に当たってはミサワホームグループが機能設計およびサービスの構築を担い、KDDIが設計・製造とデータ管理システムの構築等を担当した。
 
 設置対象は建築請負契約を締結したミサワホームの木質系戸建住宅。価格は10万円以下を想定しており、サービス利用時には利用契約が必要だが、設置後5年間別途費用は発生しない。

 同日、ミサワホームは独自の生活継続性能「MISAWA-LCP(ミサワ エルシーピー)」を策定。さまざまな自然災害を想定した上で、これまで提案をトータルに整理し、先進の防災テクノロジーと減災に貢献するさまざまな対策を融合していく。
 日常から備えることができる「備えるデザイン」、地震対応や風害対応といった「守るデザイン」、電気エネルギーの確保等の「支えるデザイン」の3つのソリューション出防災・減災住宅の基準を目指していく。
 
 22日に開催した商品発表会で、ミサワホーム商品開発部部長の田井宏樹氏は「全国のデータを集約・解析することで、より防災力を高めたサービスを構築していきたい」等と話した。


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