東急不動産ホールディングス傘下で長期滞在型ホテル「東急ステイ」を展開する東急ステイサービス(株)(東京都渋谷区、代表取締役社長:高谷昌吾氏)は、滞在型ホテル「東急ステイ新宿」(東京都新宿区、総客室数179室)を、5月1日に開業する。
同施設は、東京メトロ丸ノ内線他「新宿三丁目」駅徒歩1分に立地する、地上14階建てのホテル。事業法人から同社が土地を借り上げホテルを建設、運営する。「東急ステイ」としては15施設目。新宿では2つ目となる。
ビジネスホテルとウィークリーマンションの中間を目指した造りで、客室には洗濯乾燥機、ミニキッチン、電子レンジ、ライティングデスク、ズボンプレッサーなどを完備。1週間~数ヵ月の長期滞在に耐えられる仕様としているのが特徴。ホテル棟とは別に、地上2階建ての店舗棟を設置。和洋レストランを設け、朝は宿泊客の朝食会場として、昼夜は一般営業を行なう。
客室は、専有面積14~22平方メートル。シングル59室、セミダブル94室、ツイン23室、ダブル2室。外国人を中心とした観光利用を取り込むため、ツインルームを多めに設定したほか、タブレット端末を使った多言語通訳サービス、シェアサイクルサービス、中国・台湾・韓国の衛星放送サービス、日本玩具の販売コーナーなどを提供する。宿泊料金(6泊まで)は、1万5,600~3万円。
「東急ステイ」は、1993年に蒲田で開業以来、これまでに15施設・約2,200室を展開。当初は、海外転勤者の一時帰宅や自宅建て替え時の仮住まいなどを主要なニーズとしていたため郊外立地だったが、企業の研修利用や長期出張者の滞在、レジャー需要などの増えたことから、都心立地にシフトしている。2016年春には銀座(194室)も開業予定。首都圏都市部や京都・札幌・福岡などの地方都市も含め、20年度までに客室数3,000室達成を目指す。
今後は、宿泊者の半分を占める3泊以上の長期滞在を軸にしながら、外国人観光客の取り込みに注力する。同社ホテルにおける外国人観光客の比率は約20%(14年度)で、1年間で一気に5ポイントアップしている。「新宿」は、外国人向けサービスの強化で、外国人シェアは40%を超えるとみている。
23日会見した高谷社長は「新宿三丁目は交通利便性が高く、大型デパートや商業施設が集中していることに加え、歴史のある個性的な飲食店舗数多い。新宿三丁目のランドマークとして、近隣の人たちに受け入れられるホテルを目指す。今後も、客室に生活家電を設置するという機能性は継承しつつ、進出エリアの特性を考えたコンセプトで展開していく」などと抱負を語った。