三幸エステート(株)は30日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」2015年第1四半期版(1~3月)を発表した。
東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、基準階床面積300坪以上、築年数15年以内)の賃料は、1坪当たり3万1,166円(前期比1.9%上昇)で、緩やかながら3期連続の上昇となった。新築ビルを中心に周辺相場より高めの賃料設定をしたビルのテナント誘致に時間がかかっており、需給バランスの割に賃料上昇が進みにくい状況が続く。空室率は、まとまった面積の空室床を抱えたビルの竣工で、4.8%(同0.8ポイント上昇)と、6期ぶりに上昇した。
一方、Bクラスビル(基準階面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、坪当たりの賃料が1万9,006円(同10.9%上昇)と、5年3期ぶりに1万9,000円台にのった。空室率も3.7%(同0.8ポイント下降)と4期ぶりに改善し、Aクラスビルを下回った。
また、賃料を前年同期と比較すると、Aクラスビルは5.7%上昇、Bクラスビルは9.6%上昇。Aクラスは12期連続、Bクラスは3期連続のプラス。変動率はどちらも低下傾向で、賃料の上昇ペースはピークアウト段階にある。