パナホーム（株）は、多層階（3～7階建て）住宅の販売をより強化する。
同社が「ビューノ」ブランドで展開する多層階住宅は、住宅市場全般が低迷する中で15年3月期に前期比13％増となる約760棟を受注。棟数・金額ともに2ケタ増となった。
こうした好調な業績をさらに加速するため、4月25日に東京、神奈川で3ヵ所の営業拠点を開設した。東京・新宿には日本初だという6階建てのモデルハウス、同・浅草には実際に顧客の土地活用として建設した5階建てビューノの1階に専門店舗を出店。横浜・ランドマークタワーの新店舗ではプロジェクションマッピングを活用した新たなプレゼンテーション方式を試みるなど、「体感型」の営業拠点を提案する。
5月11日には、東京・新宿の総合住宅展示場にオープンした重量鉄骨6階建てのモデルハウスをプレスに公開。今回建設したのは、新商品の都市型多層階住宅「ビューノ プロ」。同商品は鉄骨柱の厚さを従来よりも30％厚くするなどして最大スパン9,000mm、オーバーハング3,000mmを可能にすることで、より店舗・事務所スペースとして柔軟に対応できるようにした。
モデルハウスは延床面積568.05平方メートル。1、2階を店舗、3階を賃貸住宅、4階を親世帯住戸、5、6階を子世帯住戸として設計した店舗・賃貸併用二世帯住宅を提案する。2階には同社の多層階住宅専門店舗「ビューノプラザ」を設けて、構造説明や鉄骨柱の実物カットモデルを展示している。
6階の大空間リビングでは、パナソニック（株）のオーディオブランドであるテクニクスとコラボレーションし、ハイエンドオーディオ空間の実証実験を実施。最適な音響空間づくりなどに役立てる。
オープンした4月25日から、5月10日までに約450組が来場するなど、滑り出しも上々。16年3月期は多層階住宅の受注棟数850棟、受注金額294億円を見込む。