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東京主要5区のビル空室率、2ヵ月ぶりに上昇/ビルディング企画調査

 (株)ビルディング企画は18日、2015年4月度の東京主要5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)のオフィス市況調査結果を発表した。

 平均空室率(基準階床面積100坪以上)は5.65%(前月比0.08ポイント上昇)と、2ヵ月ぶりに上昇。新築ビル竣工による影響もあり、空室率は上昇となったが、既存ビルを中心に館内増床や拡張移転による成約が進んでおり、一部のエリアや価格帯では品薄感が出てきている。

 最も空室率が上昇したのは中央区で5.97%(同1.03ポイント上昇)、移転の動きが少なかったことに加え、大規模新築ビル竣工による供給増により、大きく上昇した。次いで、千代田区が4.31%(同0.06ポイント上昇)。成約が多くみられたものの、中規模の新規募集が多く、新築ビル竣工による供給増も重なり上昇となった。
 一方、渋谷区では新規募集が少なく、区内各地で成約がみられたことで4.00%(同0.27ポイント低下)と改善。港区、新宿区でも拡張移転や統合による成約がみられ、港区で7.74%(同0.19ポイント低下)、新宿区で4.64%(同0.03ポイント低下)と改善した。
 
 1坪当たりの推定成約賃料(基準階床面積100~300坪未満)は、1万7,767円(同7円上昇)と、横ばいながら8ヵ月連続の値上がりに。高額物件に空室が多く残されており、賃料の本格的な値上がりには至っていない状況が続いている。

 なお、新築ビルの平均空室率は31.74%(同1.39ポイント低下)、推定成約賃料は2万8,912円(同1,177円上昇)。


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