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NOFの長期・短期会社格付けを「クレジット・ウォッチ」に指定/S&P

 スタンダード&プアーズ・レーティング・サービシズ(S&P)は27日、野村不動産オフィスファンド投資法人(NOF)の長期・短期会社格付けを、現在の「A-」「A-2」から、格上げ方向の「クレジット・ウォッチ(CW)」に指定した。同投資法人と野村不動産レジデンシャル投資法人(NRF)、野村不動産マスターファンド投資法人(NMF)の野村不動産系JREIT3社の合併契約締結発表を受けたもの。

 S&PはNOFについて(1)保有物件の平均築年数が高く、収益性がやや弱いこと、(2)ポートフォリオの含み損が比較的大きいこと、(3)有利子負債率がやや高く、キャッシュフロー指標がやや弱いこと、などを事業・財務プロフィール上の成約要因とみなしてきたが、今回の新投資法人設立によりこれらのネガティブな要素が、規模の拡大、資産の分散、および今後の事業運営の柔軟性の向上によって打ち消されると考えたもの。

 なお、新設合併が計画通り進捗する見通しが明確になった段階で、新投資法人の事業・財務プロフィール、成長戦略並びに財務方針を詳細に検証した上でNOFに対するCWを解除。NOFの長期・短期格付けを新投資法人で予想される格付けと同水準まで引き上げる予定。

 なお、NRFについては、アウトルックは引き続き「安定的」であるとし、現在の格付けを据え置く。ただし、合併が計画通りに進むことが明確になった段階でNRFのアウトルックついて再度見直す可能性があるとしている。


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