(公社)都市住宅学会と(独)住宅金融支援機構は2日、すまい・るホール(東京都文京区)で市民フォーラム「人口減少下の地方創生・空き家対策・コンパクトシティ政策を展望する」を開催した。
“人口減少と都市住宅”をテーマに、空き家、コンパクトシティ、地方創生という視点から、経済学・工学・社会学・社会福祉学・実務家等が課題を掘り下げ、どのように解決していくかを議論した。
宗 健氏(リクルート住まい研究所所長)が「空き家実態の独自推計等に基づく問題提起」、片岡 八重子氏(NPO法人尾道空き家再生プロジェクト理事)が「空き家リノベ、流通の現場」、榊 真一氏(国土交通省都市局都市計画課長)が「コンパクトシティの『描き方』」、小泉秀樹氏(東京大学工学系研究科都市工学専攻教授)が「都市・地域のコンパクト化をめぐる疑問都課題-持続可能な都市形態とは?-」、牧嶋誠吾氏(大牟田市都市整備部建築住宅課長)が「人口減少下における住まいと高齢者福祉」、小峰陸夫氏(法政大学大学院政策創造研究家教授)が「経済学視点から見た人口減少下の都市問題」と、各分野の専門家が現状を報告。空き家をめぐる現実や、コンパクトシティの描き方、人口減少時代の課題等を明らかにした。
その後、大月敏雄氏(東京大学工学系研究科建築学科選考教授)が司会を務め論点を整理。「空き家の情報を把握するには、地域できめ細かく定期的に収集する必要があり、行政も含めさまざまな団体が連携すべきである」とし、「そうした面でもコンパクトシティの実現は国と地方の両輪で主導していく課題だ」とまとめた。