(一社)HEAD研究会不動産マネジメントTFは7日、不動産管理の価値を考える「次世代不動産管理~ビジネス成功のヒントは他業界にある~」をテーマに、「3331 Arts Chiyoda」(東京都千代田区)でシンポジウムを開催。約100名が参加した。
同研究会不動産マネジメントTF副委員長の的場敏行氏((株)NENGO代表取締役社長)は冒頭、「2100年には人口が5,000万人を切るという時代になる。厳しさを増す不動産管理業界において、今、やるべきことを実践しなければ生き残ってはいけない。本日のシンポジウムでは、他業種だからこそ見えるビジネスのヒントを学び、業界の明るい未来のために生かしていきたい」と挨拶した。
シンポジウムでは、(株)ユニクロや青山フラワーマーケットをブランディングした(株)シー・アイ・エー代表取締役会長のシー・ユー・チェン氏と、日経ビジネスで満足度ランキング1位を獲得したカンデオ・ホスピタリティ・マネジメント代表取締役会長の穂積輝明氏がディスカッションを実施。
シー・ユー・チェン氏は、不動産ブランディングを行なう際のキーワードとして「人とのつながりで満足感が得られる『コミュニティ』、物件を通して価値が得られるかどうかの『顧客体験価値』、女性的視点での『クオリティ感』」などを挙げ、「他の人が見落としてしまうことに気付き、課題の本質を見極める『洞察力』を身に付けることが必要」と意見を述べた。
穂積氏は、他社との差別化を図るポイントについて「ニーズの多様化はチャンスと捉えるべき。隠れたニーズは必ずある。マスマーケットを狙うより、ニッチマーケットを攻めたほうが埋もれたニーズが見つかるのでは」と話し、「常識を疑うこと、そして供給側の視点で物事を見ないことが差別化の秘訣」などとアドバイスした。