不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

埼玉・越谷の蔵の補修が完了。戸建ては16年1月に販売開始/ポラスグループ

補修が完了した「蔵」外観
「ことのは 越ヶ谷-蔵のある街づくりプロジェクト-」完成予想パース

 ポラスグループの(株)中央住宅は6日、「ことのは 越ヶ谷-蔵のある街づくりプロジェクト-」(埼玉県越谷市)内の蔵の補修を完成。報道陣に公開した。

 越谷はかつて旧日光街道沿いの宿場町であったため、蔵などの歴史的・伝統的な建造物が残っている。同プロジェクトは、同社が2013年11月に取得した土地に現存していた蔵を移設・改修し保存するとともに、蔵と親和性のある戸建分譲住宅を建設するもの。

 14年10月には曳家の最終工程が完了し、12月初旬には補修工事に着工。従前は蔵の外壁が空襲を逃れる目的で黒く塗られていたが、当初の姿に戻すべく白漆喰壁に補修した。壁材は従来のものをモチーフとして活用した他、構造材を化粧柱として活用。敷地内にあった敷石や灯篭を外材として利用するなど、歴史を重ねてきた古材を活用した。1階は事務所、2階は倉庫となり、今後、越谷市に寄贈することが決まっている。
 
 また、戸建分譲も着工済みで、開発面積約644平方メートル、宅地面積約472平方メートルに4棟を建設する。建物は木造在来工法2階建て。敷地面積は約105~124平方メートル、延床面積約101~108平方メートルで、土間や茶室があるプランを用意する。12月上旬には完成し、16年1月中旬から販売開始予定。
 
 同プロジェクトを担当した同社戸建分譲設計本部営業企画設計一課係長の池ノ谷 崇行氏は、「地域文化を醸成させるためにも、蔵を半永久的に残していきたい。景観が保たれるよう景観協定を締結する予定で、居住者の方には、蔵回りの植栽への水やりなどを担当してもらう考え」と話した。


最新刊のお知らせ

2025年5月号

「事故物件」、流通の課題は? ご購読はこちら