不動産ニュースと不動産業務のためのサポートサイト

受注伸び悩むも売上高は5%増。3階建て以上の基礎杭施工物件は全棟調査へ/大東建託16年3月期第2四半期決算

 大東建託(株)は29日、2016年3月期第2四半期決算を発表した。

 当期(15年4月1日~9月30日)は連結売上高6,971億5,500万円(前年同期比5.8%増)、営業利益590億9,500万円(同12.0%増)、経常利益611億8,600万円(同11.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益403億2,200万円(同14.6%増)となった。

 主力の建設事業は豊富な期初受注残に支えられ、売上高2,951億6,300億円(同3.5%増)、営業利益454億7,300万円(同10.1%増)と順調に推移。しかし受注は資材費や人件費の高騰による販売価格の値上げが影響して受注棟数3,972棟(同2.4%減)・戸数2万8,265戸(同8.9%減)、受注高2,919億4,600万円(同4.3%減)と伸び悩んだ。当期末の受注残高は8,031億9,500万円(同2.2%増)と増えている。
 代表取締役社長の熊切直美氏は決算説明会で「値上げにより受注が伸び悩んだのに加え、建築営業の人員増がままならなかった。下期以降は人材採用をより活発に行なっていきたい」などと述べた。

 不動産事業に関しては、大東建物管理(株)の賃貸管理戸数が約893万戸となるなど、家賃収入が増加したことに加え、機関保証サービスを展開するハウスリーブ(株)の収入増などにより、売上高3,826億8,500万円(同7.7%増)、営業利益138億3,200万円(同28.0%増)となった。入居者あっせん件数は12万971件(同4.7%増)、期末入居率は96.0%と前年同期と同水準を維持した。

 通期業績については連結売上高1兆4,313億円、営業利益930億円、経常利益975億円、親会社に帰属する当期純利益633億円を見込む。

 なお、決算説明会の席上で、基礎杭の施工不良問題への対応も公表。過去10年間の同社が供給した建物6万2,332件のうち、3階建て以上で基礎杭を施工したのは3,468件。このうち10件が旭化成建材(株)が2次下請として施工したものだった。同社では10件の目視調査を実施し、異常がないことを確認。11月13日までにデータ流用などの有無について国土交通省に報告する。また、残りの3,458件についても、順次調査していく方針も明らかにした。


最新刊のお知らせ

2025年6月号

本業に意外な効果!?不動産事業者のサイドビジネス ご購読はこちら