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「大都市の国際競争力強化が経済成長の原動力に」/不動協、FRKが賀詞交歓会

「大都市の国際競争力強化、子育てや就労、良質なストックの形成などの政策提言を行なっていく」と述べた不動協・木村理事長
「国民生活の向上と経済成長を持続させていく上で、住宅市場の活性化に創意工夫を凝らし、業界一丸となって取り組んでいく」と話したFRK・田中理事長
「都市再生特別措置法の改正も検討しており、新たな施策の創設なども考えている」と述べた石井国交省

 (一社)不動産協会(不動協)と(一社)不動産流通経営協会(FRK)は6日、ホテルオークラ(東京都港区)で、2016年の新年合同賀詞交歓会を開催した。

 冒頭、挨拶に立った不動協の木村惠司理事長は「デフレ脱却、持続的な経済成長のためには、住宅の安定的投資が不可欠。住宅が日本経済の成長を牽引していけるよう努力していきたい」と、経済成長に向けた抱負を語った。
 また、「社会構造の変化に対し、大都市や住宅はどうあるべきかについての政策提言をまとめている」とし、「大都市の国際競争力をつけるためには、さまざまな施策をスピーディに展開していかなくてはならない。世界中からヒト・モノ・カネ、情報、企業が集まり、イノベーションの場となるよう、ハードだけではなくソフト面の強化も必要。大都市問題は、経済的成長、持続的成長、国民の豊かな社会実現のための原動力となる」などと述べた。さらに、「子育てや就労、健康保持も喫緊の課題」とし、「一億総活躍社会の実現のため、まちづくりを通じて貢献していきたい。一定の耐震性能と設備を兼ね備えた新築の供給や、リノベーション等による既存住宅の維持による良質なストック形成にも努めていく」などと話した。

 その後の乾杯挨拶で檀上に立ったFRKの田中俊和理事長は、「足元の不動産流通市場は、昨年の春以来、ほぼ2ケタの伸びと順調に推移している。4日からスタートしたステータス管理により、不動産取引における透明性の確保に全力を尽くしていく。今後も国民生活の向上と経済成長を持続させていく上で、住宅市場の活性化に創意工夫を凝らし、業界一丸となって取り組んでいく」と抱負を述べた。

 来賓代表で挨拶した石井啓一国土交通大臣は、「消費税増税の直後には、予想を上回る大幅な反動減で心配したが、その後の政策により落ち着きを取り戻しつつある。今後も手を緩めずしっかりやっていく。通常国会では、都市再生特別措置法の改正も検討しており、新たな施策の創設なども考えている。皆さまと手を携えながら施策を推進していきたい」と語った。


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