(独)都市再生機構(UR都市機構)は、イケア・ジャパン(株)と展開している「イケアとURに住もう。」を全国展開する。
「イケアとURに住もう。」は、UR賃貸住宅をイケアのプランナーが、大幅なリノベーションを行なわず、インテリアやカラーコーディネート、収納・設備の刷新などの提案で若年層向けの住戸に生まれ変わらせるもの。神奈川で2013年1月にスタートして以降、徐々にサービス内容や導入エリアを拡大。神奈川のほか、埼玉、愛知、九州で100戸超展開し、好評だったことから、今回、東京、千葉、大阪、奈良で新プランを投入した。これでUR賃貸住宅のほぼ全エリアで展開することとなる。
14日には、東京都立川市の「立川幸町団地」(総戸数900戸、管理開始1971年~)のモデルルームを報道陣に公開。「立川幸町団地」は、JR中央線「立川」駅よりバスで15分、バス停「幸町団地」より徒歩1分に立地。同団地では新プラン2タイプを導入した。
一つは北欧色の強いシンプルで機能的な「スカンジナビアンモダンスタイル」プラン。白を基本にグリーンやパステル系アクセントカラーでカラフルな空間を創出。リビングの壁は、入居者が自由に棚を付けられるよう、下地補強を行なった。長押や磨りガラスなど建物の歴史を感じられる建築的要素もあえて残した。
もう一つは、現代的で個性が光るクールな「ポピュラーモダンスタイル」。ビビットな色彩やモノトーンなど、さまざまな色合いを使用し、モダンな雰囲気を創出した。ダイニングと既存洋室をつなげ、広々としたLDKに変更。不人気な2点ユニットバスをあえてそのままに、モザイクタイルによるスタイリッシュな演出やシャワー位置の変更、収納棚の追加などで、ホテルライクで使いやすい空間を演出した。
いずれも、キッチンはイケアの新商品を導入しており、イケアストアで販売しているパーツで引き出し内部を自由にカスタマイズすることが可能。また、和室はあえて残しつつ、和紙でできたベージュ系のカラー畳に変えることで、低コストながら洋室ライクに使える内装とした。
募集住戸は6戸。専有面積は54~56平方メートル。間取りは2LDK。賃料は7万1,400~8万200円。同タイプの原状回復した住戸の賃料と比較すると大幅には上げていない。また、貸し出しの際には、家具は入れていない状態で提供するが、契約者には、イケアストアにて家具、カーテン、照明など、インテリアをトータル提案するサービスも提供していく。
2月11~14日に申込受付およびモデルルームの公開を実施予定。これまでもイケアとのコラボ住戸は、募集開始するとその週には予約が埋まる状況であったことから、立川幸町団地でも好評だった場合は対象住戸を拡大する方針。
今年度中に、「ヴェッセル木場」(東京都江東区)、「さざなみプラザ第7団地」(大阪市北区)、「平城第2団地」(奈良県奈良市)などの8団地で、11タイプ・59戸の入居者募集を開始する予定。