自治体などを対象にした舗装事業を主業とする世紀東急工業(株)は、初の一般ユーザー向け商品となる融雪舗装(ロードヒーティング)「ホットペイブ」を開発。本格的に販売を開始した。
同商品は、高齢者の住宅の玄関前や駐車場、マンションの敷地内道路などの路盤を電気で温め、雪を解かすもの。舗装面をはがし、その内にヒーティングケーブルを埋め込む従来品と違い、既存の舗装の表面に薄型の面状発熱体を貼り、その上を樹脂舗装するもので、2010年に開発した。従来品と比べ、(1)重機を使わず施工できるため、施工期間が短縮(3日→1日)、(2)施工コストが10%ダウン(1平方メートル当たり約5万円)、(3)消費電力が25%ダウン(4ヵ月間の電気代約4万3,000円(20平方メートル))、(4)メンテナンス性の向上、(5)舗装面のデザインバリエーションが豊富、といった利点がある。
商品開発からこれまで、個人宅やカーディーラー駐車場など9ヵ所で試験的に施工。施工性や安全性などを検証できたことから、一般ユーザー向けに本格的に販売を行なう。多雪地域の戸建住宅を中心に、新築建売住宅やマンションの玄関(エントランス)や駐車場・共用外階段、公共施設や商業施設の駐車場、コインパーキングなどを施工対象に、販路を拡大していく。
向こう5年間で施工件数20~30件、売上高3,000万円を目標に置き販売を進め、反響を見ながら拡販に向けた社内体制を整備していく方針。