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延床面積24万平方メートル「茨木」ほか5つの物流施設開発/三井不動産

「相対での取得を前提に、年間3~4棟、1物件100億~150億円程度の投資を行なう」と話す同社執行役員ロジスティクス本部長の三木孝行氏
同社のロジスティクス施設の中で最大規模となる「三井不動産ロジスティクスパーク茨木」完成予想パース。敷地内には豊かな植栽を施す

 三井不動産(株)は24日、ロジスティクス事業において、新たに5物件の開発を明らかにした。

 新規に決定した計画は、「三井不動産ロジスティクスパーク福岡I」(福岡県糟屋郡、延床面積3万2,400平方メートル、2016年10月竣工予定)、「同稲沢」(愛知県稲沢市、同7万4,300平方メートル、17年5月竣工予定)、「同茨木」(大阪府茨木市、同24万1,900平方メートル、17年9月竣工予定)、「同厚木II」(神奈川県厚木市、同2万6,000平方メートル、伊勢原市、17年10月予定)、「(仮称)川越プロジェクト」(埼玉県川越市、詳細未定)。

 12年4月のロジスティクス事業開始以来、15年3月現在で稼働施設10棟、開発中が今回発表された5物件を含め12棟、計22棟の開発を推進。総延床面積は約200万平方メートル、累計投資規模は約3,000億円に達する。
 今後の展開についても、「入札での仕入れは高値となるので、相対での取得や共同事業の形で、年間3~4棟、1物件100億~150億円程度の投資を進めていく考え」(同社執行役員ロジスティクス本部長・三木孝行氏)と語った。

 事業開始から5年目を迎え、「入居テナントと共にヒト・モノ・コトをつなげ、共に価値を生み出したい」(三木氏)という思いを具現化するために、ロジスティクス事業ステートメント「ともに、つなぐ。ともに、うみだす。」を策定。
 「茨木」ではこのステートメントに基づき、飲料等の重量物を扱う荷主の要望に応じて低床バースの一部設置や、空調設備をあらかじめ備えたエリアの確保、従業員サービス向上につなげる屋上テラスの開設、通勤用シャトルバスの運行、敷地内の植栽を拡充するランドスケープデザインの採用などの取り組みを実施する計画。

 また海外での展開についても、すでに事業拠点を持つタイ、台湾、マレーシア、シンガポールをターゲットに、開発を検討していく考えも明らかにした。

 なお、ロジスティクスリートの展開については、15年8月に資産運用会社である三井不動産ロジスティクスリートマネジメント(株)を設立し、必要な許認可の取得を進めていること、3月には三井不動産ロジスティックス投資法人を設立し投信法上の登録手続きを進めていることについて触れられたが、REIT上場などについては「上場するかどうかも含め、現段階では検討を進めている段階」(同氏)と述べるにとどまった。


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