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熊本地震による住宅被害、約5,500棟

 国土交通省など関係省庁は、22日時点の「平成28年熊本地震」被害状況および対応状況を公表した。

 被災建築物の応急危険度判定については、震度7を記録した益城町と熊本市で実施。15日以降の実施件数は、益城町で2,800件、熊本市で433件となった。

 消防庁によると住宅被害の状況は、全壊が1,526棟、半壊が1,411棟、一部破損が2,612棟と計5,549棟。そのうち被害が甚大な熊本県内での住宅被害は、全壊1,526棟、半壊1,407棟、一部破損2,338棟。なお、熊本県の発表では、被害状況が未確定のものを含めると、住宅の被害は1万棟程度に上るとしている。

 熊本県および熊本市では被災者への公営住宅の提供を発表。熊本県では21日より約70戸の入居申込受付を開始。熊本市では、23日より約250戸の受け付けを開始する。いずれも入居開始予定日は5月6日。また、荒尾市(22戸)、天草市(67戸)、上天草市(13戸)においても市営住宅等の受け付けを開始した。
 
 全国の都道府県等に対し、提供可能な公営住宅等の空き住戸の状況報告と被災者の入居に協力するよう要請。九州各県における入居受付の開始状況は、福岡が425戸、佐賀県が56戸、長崎県が512戸、宮崎県が595戸、鹿児島県が226戸の計1,814戸。(独)都市再生機構では、福岡県および鹿児島県で43団地367戸を確保し、うち福岡県内の2団地67戸の提供を開始した。

 また熊本県は、応急仮設住宅の建築準備に入ったことも明らかにした。西原村から提示された建設候補地の状況を確認し、適していると判断。また、(一社)プレハブ建築協会が約2,900戸、熊本県優良住宅協会が約100戸の着工準備ができていることも確認した。応急仮設住宅の仕様については、県産材や畳などの使用を検討している。


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