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用地高騰で販売目標未達も、黒字化/細田工務店16年3月期決算

 (株)細田工務店は11日、2016年3月期決算を発表した。

 当期(15年4月1日~16年3月31日)は連結売上高199億6,700万円(前期比12.3%増)、営業利益13億8,100万円(前年同期:営業損失13億9,200万円)、経常利益11億900万円(同:経常損失16億8,000万円)、当期純利益10億7,400万円(同:当期純損失16億9,700万円)と黒字転換した。

 建設事業は受注環境が厳しい中、メインの法人受注のさらなる取り込みを図り、「プラウドシーズン鶴瀬」(売主:野村不動産(株)、埼玉県入間郡三芳町、総戸数50戸)などを完工。個人受注、リフォームについても受注拡大に向けて展開した。セグメント売上高は70億6,900万円(同2.0%減)と減少したが、営業利益は3億9,000万円(同101.8%増)と倍増。

 不動産事業は、中核エリアである東京・杉並、練馬などで積極的に事業化を進めた。一方で、用地取得価格の高騰により、一部プロジェクトで販売の遅れや価格調整を余儀なくされ、販売目標は未達。前期に損失計上した再開発事業において、損失見込額が大きく減少したことで、セグメント売上高128億9,500万円(同22.1%増)、営業利益は13億900万円(同・営業損失12億5,600万円)となった。

 次期は、連結売上高200億2,700万円、営業利益4億7,500万円、経常利益2億1,400万円、当期純利益1億7,200万円を見込む。

 また同社は、17年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画も策定。「市場変化に対応できる体質の構築」を基本方針に、分譲事業では収益性重視の用地取得、建設事業では注文住宅・法人受注・リフォームで売上規模を80億円程度に引き上げる。注文住宅モデルハウスの積極展開、リフォームの店舗展開などを図るほか、新規事業として、仲介事業にも進出。同社のOB顧客だけでなく、一般顧客からの仲介需要を取り込んでいく考え。
 最終年度(19年3月期)の、単体売上高177億8,600万円、営業利益5億1,700万円、経常利益2億8,100円を目指す。


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