大和ハウス工業(株)は7月1日、家庭用リチウムイオン蓄電池を全戸に標準搭載した防災配慮型2・3階て建賃貸住宅商品「セジュールNewルピナ」を発売する。
2002年3月に発売した北欧風の外観が特長の2階建て賃貸住宅商品「セジュールルピナ」をリニューアルした商品。設備等は現在の仕様に変更し、外観デザインは、「セジュールルピナ」の北欧風トラディショナルをベースに、カラーバリエーションを3色から7色に充実させ、木目調外壁と白色の窓枠・破風のアクセントが際立つデザインを採用した。内装は温かみのある木調のインテリアを提案し、北欧デザインを好む入居者のニーズに応える。
また、3階建ても可能とし、店舗併用や保育園併用、高齢者向けなど、土地オーナーや地域のニーズにフレキシブルに対応できるようにした。さらに、現在の主力商品である女性向け防犯配慮型賃貸住宅SW仕様にも対応する。
また、4月中旬に発生した「平成28年熊本地震」を受け、入居者の災害時の「安全・安心」に配慮し、2.5kWh家庭用リチウムイオン蓄電池「POWER YIILE 3」を全戸に標準搭載する。
同蓄電池は鉛蓄電池やニッケル水素蓄電池と比べ高効率で長寿命なため、電池の性能を最大限に活かし、長期間使用することが可能。幅32cm、奥行58.5cm、高さ51.4cmとコンパクトな大きさで、収納などのスペースに設置することができる。停電を感知すると自動的に放電モードに切り替わり、非常用電源として冷蔵庫や照明などの家電製品やスマートフォンなどに電力を供給できる。満充電の場合、家庭用リチウムイオン蓄電池だけで連続8時間使用可能(2LDK、1時間当たりの消費電力220Wの場合)。
鉄骨造2・3階建て、本体工事価格は1坪当たり45万円(税別)~、販売目標は年間500棟。
30日の記者発表で、同社取締役専務執行役員の堀 福次郎氏はリニューアル商品発売に当たり、「当社の賃貸住宅のシェアは約10%。賃貸住宅市場自体の拡大は望めなくても、ここを15%、20%にすることは難しくない。現状の商品のままでは無理だが、“防災”、“女性向け”、1階に店舗、小規模保育園などの“非住宅部分の併設”など、プラス要素を設けることで売上向上も十分望めると考えている」などと述べた。