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世界の商業用不動産投資額、前年同期比12%減の1,480億ドル/JLL調査

 ジョーンズ ラング ラサール(株)(JLL)は19日、2016年第2四半期「世界の不動産投資額」に関する分析レポート(速報)を発表した。

 当期の世界の商業用不動産投資額は1,480億ドル(前年同期比12%減)、16年上半期の投資額は2,810億ドル(同13%減)。

 アメリカ大陸の投資額は、アメリカでの投資活動が減速し、690億ドル(同14%減)に。EMEAの投資額は、イギリスにおける投資額が減少したことにより、前年同期比横ばいの570億ドルにとどまった。アジア太平洋地域の投資額は、世界的な先行き不透明感の影響を受け、220億ドル(同28%減)。

 日本は75億ドル(同18%増)、円建てでは8,100億円(同5%増)。16年上半期の投資額は171億ドル(同12%減)、円建てでは1兆9,100億円(同17%減)となった。投資意欲は、国内外投資家を含め非常に高いものの、依然として物件の市場供給が限定的な状況が続いている。

 投資家属性別にみると、今期もJREITによる物件取得の動きが目立った。マイナス金利導入後、REIT投資口価格はJREITの資金調達環境をさらに良化させており、16年上半期のJREITによる不動産取引量は前年同期比で増加。投資額全体の45%程度がJREITによる取得額となった。今後の市場成長が期待される、物流施設やホテルに対する投資額が増加している。

 なお、16年通年の世界の商業用不動産投資額は、約6,000億ドル(同15%減)と予測している。


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