旭化成ホームズ(株)は8月6日より、全国の展示場で「共働き家族の家づくりフェア」をスタート。これまで蓄積してきた二世帯住宅のノウハウを生かし、「共働き子育て家族」を対象に、親の訪問サポートを想定した「二世帯・近居・遠居」プランを提案する。
同社二世帯住宅研究所および共働き家族研究所は、2016年3、5、6月に、「家づくりにおける家族コンセンサス調査」 「家事と子育ての親子コラボレーション調査」「共働き家族とサポートする親・そのくらしと意識調査」を実施。「同居・近居・遠居の違いによる、親からのサポート内容の違い」などについて調査を行なった。
調査の結果からは、二世帯で「同居」する場合だけでなく、「近居」や「遠居」の場合でも共働き子世帯の多くが親から子育て・家事のサポートを受けている実態が判明。さらに、そのサポート内容は住まいの距離に応じて異なること、近居・遠居であっても同居の場合と同様に親への気兼ね・気苦労が存在することなど、二世帯住宅と近居・遠居との共通点・類似性などが明らかとなった。調査結果詳細は発表資料参照。
これら結果をもとに同社では、二世帯住宅の設計ノウハウを活かし、親による訪問サポートを想定して共働き家族のくらしやすさを追求した「近居・遠居の設計手法」を提案、共働き子育て家族の家づくりを積極的にサポートする。
二世帯住宅プランでは、「近居感覚でひとつ屋根の下に住む家」を提案。玄関アプローチを明確に分ける、子世帯のプライベート空間を通らず孫の部屋に行ける動線を確保した「孫共育ゾーニング」を設けるなど、子育てを中心とした世帯間交流をしながら、各世帯の暮らしの独立性を保てる分離度の高い独立二世帯住宅プランとした。
近居プランでは、「留守中でも親世帯が子育てサポートしやすい家」を提案。1階に家族の着替えや子供の遊び道具などの収納場所を設け、孫の世話を1階LDKで完結でき、玄関からすぐリビングに入れる動線を確保するなど、寝室や水回りなど子世帯が親に見られたくないものを、親の動線から外して子世帯のプライバシーを確保する工夫を施している。
遠居プランでは、「親世帯が泊まるときに子育て・家事サポートしやすい家」を提案。遠方から自家用車で来ることの多い親用の駐車スペースの確保、親の宿泊部屋や宿泊用具などを納める収納も用意するなど、親の訪問時にはお互い気兼ねなく暮らせる二世帯住宅の要素を取り入れ、普段は単世帯としての快適な生活を送れるプランを採用している。
2日に実施した発表会で同社取締役兼専務執行役員マーケティング本部長の川畑文俊氏は「第1四半期は受注が前年同期比10%弱のマイナスとなったが、第2四半期以降、巻き返しを狙う起爆剤としてこのプランを投入した。これまでは間口を絞って同居の二世帯住宅を提案してきたが、これからは二世帯住宅のノウハウを生かし、近居、遠居にターゲット層を広げて提案する。キャンペーンを通じて、集客増につなげていきたい」などと述べた。