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東京都心5区の大規模オフィス空室率、3ヵ月連続の上昇/三幸エステート調査

 三幸エステート(株)は13日、2016年9月度の東京都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)および6大都市(東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡)の大規模ビル(基準階貸室面積200坪以上)のマーケットデータを公表した。

 東京都心5区のオフィスマーケットは、空室率2.40%(前月比0.22ポイント上昇)と、3ヵ月連続で上昇。現空面積は12万9,699坪(同1万961坪増)と増加。今後も、新規供給は続くものの、当面は低水準にとどまるとみられ、本格的な空室率の上昇局面には入りにくいとした。ただ、需要の伸びも力強さに欠けるため、空室率は横ばい傾向となる見込み。

 1坪当たりの募集賃料は1万9,264円(同59円増)と、小幅な動きで推移。8ヵ月連続で1万9,000円台前半となっている。募集面積は37万5,701坪(同5,453坪減)と2009年2月以来の37坪台に低下。オフィス移転の選択肢が限られるため、テナント側が館内増床や分室開設といった手狭な執務環境の解消にとどめるとする消極的なオフィス戦略が目立つとしている。
 
 全国6大都市の空室率は、東京23区3.0%(同0.3ポイント増加)、札幌市2.0%(同0.2ポイント低下)、仙台市7.9%(同0.2ポイント低下)、名古屋市4.6%(同変化なし)、大阪市4.3%(同0.2ポイント低下)、福岡市2.8%(同0.1ポイント増加)となった。


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