旭化成ホームズ(株)は1日、2017年3月期第2四半期決算を発表した。
当期(16年4月1日~9月30日)の連結売上高は2,648億円(前年同期比2.6%増)、営業利益246億円(同0.7%増)となり、上期の連結売上高で過去最高を更新した。
当期は中期経営計画に沿って、従来から3本柱と位置付ける「建築請負事業」「不動産関連事業」「リフォーム事業」のさらなる拡大を図るとともに、海外事業やオーナー向け光回線事業など将来的な新規事業の創出にも努めた。また、組織面では、中高層住宅市場参入を視野に建設部の新設、施工子会社である旭化成住宅建設(株)と旭化成集合住宅建設(株)の統合、外構事業子会社であるAJEX(株)の設立など、施工力の強化・拡大や合理化を図った。
主力の建築請負事業では、15年10月以降の広告宣伝自粛の影響から、集合住宅を中心に全般的に厳しい状況となった。セグメント売上高1,835億円(同0.1%減)、営業利益160億円(8.2%減)、受注高は2,066億円(同4.9%減)。2日に実施した会見で、同社代表取締役社長の池田英輔氏は「戸建住宅の3階建て商品に関しては、キャンペーンにかなり注力したが若干の受注減。低金利という新築のお客さまが動きやすい市況で2階建ての受注が伸びたことが影響したと考えている。一方、ヘーベルメゾンは広告宣伝の自粛により2階建ては落ち込んだが、銀行などからのルート集客が増加し、3階建てなど大型物件にシフトしている傾向」などと述べた。
不動産部門は、賃貸管理事業での管理戸数が順調に増加。また、昨年下期より建築請負部門(旭化成ホームズ)の賃貸管理事業(売上高約30億)を不動産部門(旭化成不動産レジデンス)に移管した。これらの結果、セグメント売上高548億円(同20.2%増)、営業利益52億円(同96.6%増)となり、売上高、営業利益ともに過去最高となった。
リフォーム事業では、消費税増税の延期により、大幅な受注増加が発生しなかったことから、全般的に受注は低調に推移。セグメント売上高270億円(同2.5%減)、営業利益23億円(同31.6%減)となった。当期は増改築・内装設備工事部門において受注増を図るべく、情報システム投資や人員増加などの先行投資を行なった。また、将来的に安定した施工力の確保と施工合理化などの改善・改革の推進を目指し、施工子会社としてAR建設(株)を設立した。
通期については、連結売上高は5,700億円、営業利益は610億円を見込む。なお、当期末の受注残高は5,388億900万円。