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東京都心5区の大規模オフィス空室率、4ヵ月連続の上昇/三幸エステート調査

 三幸エステート(株)は10日、2016年10月度の東京都心5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)および6大都市(東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡)の大規模ビル(基準階貸室面積200坪以上)のマーケットデータを公表した。

 東京都心5区のオフィスマーケットは、空室率2.42%(前月比0.02ポイント上昇)と、4ヵ月連続で上昇。今年6月に記録した2.10%を底に、上昇局面へと転じる動きが強まった。現空面積は13万1,567坪(同1,868坪増)と増加。需要自体は堅調さを維持しているが、新築ビル等、賃料水準の高いビルでは、空室床の品薄感が緩み始める可能性があるとしている。

 1坪当たりの募集賃料は1万9,398円(同134円増)と、1万9,000円台前半での小幅な動きながらも3ヵ月連続で上昇。募集面積は36万9,171坪(同6,530坪減)と、12年2月をピークとする低下傾向が継続し、09年1月以来で37万坪を下回った。値ごろ感のある既存ビルへの堅調な需要が背景にあるが、賃料が比較的高い新築ビルでは需要が伸び悩む兆しも現れている。

 全国6大都市の空室率は、東京23区2.8%(同0.2ポイント低下)、札幌市1.9%(同0.1ポイント低下)、仙台市7.8%(同0.1ポイント低下)、名古屋市4.4%(同0.2ポイント低下)、大阪市4.1%(同0.2ポイント低下)、福岡市2.8%(同変化なし)となった。


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