国土交通省は25日、まちづくり活動の担い手のあり方検討会(議長:足立基浩和歌山大学経済学部教授)の第1回目会合を開催した。
人口減少、財政悪化などに対応したコンパクトシティを視野に入れた官民連携のまちづくりの推進には、民間まちづくり活動の担い手の活動環境の整備改善が不可欠となる。中でも、事業経営の視点を備えた自立的なまちづくり活動の担い手をいかに生み出し、活動の普及を図るかが重要とされている。同検討会は、活動の担い手に期待する役割や、その役割を担う主体のあり方について整理、民間主体のまちづくり活動を支えるための必要な方策を検討する。
会合では、民間まちづくり団体が直面している「自立性確保面」「組織・人材面」の課題や現状について、同省都市局が説明。自立性確保面では、「行政の代替機能など、公益性の高いまちづくり活動を自立的に担ってもらうための支援策」「まちづくり活動に収益性を期待できない地域における財源確保法」など、組織・人材面では「まちづくり活動を担う地域の人材育成法」「地方公共団体における人材育成・体制整備、ノウハウ継承の推進策」などの検討事項案を提示した。
出席した委員らは「まちづくりが軌道に乗るまでの財源をどう確保するか、どう運用していくか」「活動に携わるプレイヤーの採用、人材育成体制の整備が必要」「発信力のある窓口機能の設置を検討する必要がある」など、さまざまな意見を述べた。
第2・3回検討会は年度内に開催する予定。「担い手の活動財源の確保のあり方」「担い手の組織形態、事業と管理の一体化の実現方法」について議論していく。