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1棟リノベマンション事業に参入。白金台の初弾は全戸200平方メートル超え/三菱地所レジデンス

「ザ・パークリモア白金台3丁目」外観。エントランスのファサードなどを従前の高級感を生かしながら改修
カスタム可能住戸は、内装を仕上げない状態で引き渡す。平均的な内装コストは数千万円。現代の分譲マンションに見合う断熱性を確保するため、吹き付け断熱を施工している
販売住戸のリビング。同社の高級マンションと同等の設備機器を導入する

 三菱地所レジデンス(株)は、1棟リノベーションマンション事業に参入した。ブランド名を「ザ・パークリモア」とし、第1弾の「ザ・パークリモア白金台3丁目」(東京都港区、総戸数14戸)のモデルルームを21日にオープンする。

 同社は2014年4月に「リノベ事業部」を立ち上げリノベーションマンション事業を展開してきたが、これまでは戸別リノベーションを中心としてきた。今後は新ブランドでの1棟リノベーションも加え、リノベーションマンションの供給を加速する。

 首都圏一帯を中心に、新築分譲マンションの供給できるエリアで併行して事業展開。設備機器の一括仕入れやアフターサービスなどグループの新築マンション事業のリソースを生かし、差別化。高級物件からファミリーマンションまで幅広く手掛けていく方針。年間売上高100億円を目指して物件を仕入れていく。長期的にはリノベーションマンションの年間供給戸数500~600戸、売上高200億円を目指す。

 「ザ・パークリモア白金台3丁目」は、東京メトロ南北線他「白金台」駅徒歩4分に立地。長谷工コーポレーション(株)が1987年建築した地上4階建てのマンションで、外資系ファンドが賃貸住宅として保有していたものを、同社が2015年春に取得。全室退去を待って16年4月からリノベーション工事を開始した。

 エントランスやホール、中庭などの共用部を、従前の高級感を生かしながら現在のトレンドに合わせ改修。開口部周辺の断熱補強、ペアガラス化、セントラルヒーティングから個別空調への変更、二重床化などを実施。設備機器は、同社最高級マンション同等品を採用した。また、既存のセントラル給湯システムとエネファームを組み合わせた給湯システムを採用。エネファームで発電した電気を共用部へ供給する。

 住戸は、3LDK+ファミリーダイニング、4LDK+ファミリーダイニング。専有面積214~267平方メートル。販売住戸12戸のうち7戸を、内装未施工の状態で引き渡し、購入者が自由に内装や設備機器を施工できるカスタムプランとして販売する。1期5戸の販売価格は2億8,800万~4億2,400万円。

 なお「ザ・パークリモア」第2弾は、埼玉県内のファミリーマンションを予定している。


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