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田町駅前で大規模オフィスビル着工/東ガス

「msb Tamachi(ムスブ田町)」全体完成予想図
ツインタワーの左側が東京ガスの「田町ステーションタワーN」
右側が三井不動産・三菱地所の「田町ステーションタワーS」

 東京ガス(株)は23日、JR山手線他「田町」駅東口前の大規模オフィスビル「msb Tamachi(ムスブ田町)田町ステーションタワーN」(東京都港区)を着工した。

 同事業は、田町駅東口地区第一種市街地再開発事業の一環。東京ガスの研究所跡地、港区の小学校跡地など総面積約7.7haに及ぶ再開発のうち、駅に隣接する約2.8haに街区名「msb Tamachi」として、オフィスビル2棟、ホテル、保育園が開発中。残りのエリアは、公共街区として区立公園や病院、スマートエネルギーセンターなどが2015年に完成している。20年の全体完成後は、JR「田町」駅と街区全体が歩行者デッキでつながる。

 東京ガスのオフィスビルは、三井不動産(株)と三菱地所(株)が15年から建設を進めている「田町ステーションタワーS」(18年6月完成予定)と対となる、まちの中核施設。両社は、コンストラクションマネージャーとして「N」の建設にも参画する。

 敷地面積約1万3,000平方メートル、建物は地上36階地下2階建て・高さ180m、延床面積約15万2,000平方メートル。東京ガスが保有するビルとしては、東京・新宿パークタワー(延床面積約26万平方メートル)に次ぐ規模となる。1・2階が店舗、地下1・2階にスマートエネルギーセンターを設置。公共街区の同施設と連動して、中圧ガスを使った地域冷暖房用のエネルギーを供給する。これにより、冷暖房に係るCO2排出量を、1990年比で45%削減する。完成は20年春の予定。

 同日開催された起工式で挨拶した同社代表取締役社長の広瀬道明氏は「当地は、当社が明治以来都市ガスの製造・貯蔵施設や研究施設など、時代に合わせた事業を展開してきた大切な場所。そこで再開発を手掛けることは感慨深く、責任を感じる。安定安心安全なエネルギーの供給と環境に配慮したまちとして、港区・湾岸エリアの新たな賑わいの拠点としたい」と抱負を語った。

「この再開発を、港区・湾岸エリアの新たな賑わいの拠点としたい」
と起工式で抱負を述べる、東京ガスの広瀬社長


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