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マンション用全館空調をリフォームで提案

「都心部のマンションで、“快適な空気”という
新たな価値観を含めて提案していきたい」
などと述べる同社リフォーム事業部門
常務執行役員の中島秀敏氏

 三菱地所ホーム(株)は19日、マンション用全館空調システム「新マンションエアロテック」の販売を開始した。

 新築分譲マンションの一部へ導入してきた全館空調システム「マンションエアロテック」を改良した商品。従来のシステムでは天井内にある梁等の構造部材により、リフォームでダクトを敷設する場合に室内の天井の高さが確保できないという課題があったが、今回、床下空間を活用。上下階の遮音性能確保のために設けた二重床下空間をダクトに代わる空気の経路とすることで課題を解決した。

 廊下のない大空間リビング・ダイニングなど、間取りを自由自在に設定できる特長を生かし、マンション向けリフォームメニューとして提案する。さらに新築マンションの設備としても商品化が完了しており、今後、三菱地所レジデンス(株)が分譲するマンションにおいても、物件を選定し導入していく予定。

 販売価格は、専有面積90平方メートルまでの場合で250万円(税別)。年間の販売目標は20戸。

 なお、導入に当たっては、2016年7月から基礎実験、17年2月から実証実験を開始。従来の「マンションエアロテック」と同等の室内温度環境が実現できることを実証した。また、戸建住宅の「エアロテック」技術や知見をマンションに応用したことで、工事費の軽減も実現した。

 併せて同日、定額制マンションリフォームメニュー「Re Dia(リ ディア)-スケルトンリフォーム-」を発売。

 「リ ディア」は、解体などの基本工事、設備更新、カラースキームのプラン提案で構成する定額制リフォーム商品。三菱地所レジデンス(株)がユーザーの声を集めて開発したシステムキッチンやユニットバスなど「EYE’S PLUS」商品への交換や、専属のインテリアコーディネーターが行なうカラー提案などをパッケージ化している。今回、ラインアップにスケルトンリフォームを追加することで、間取り変更も含めて定額で実施できるようにした。「新マンションエアロテック」を組み合わせることも可能。

 販売価格は、専有面積に応じて変化。70平方メートルで3LDKから2LDKへ変更する場合は850万円(税別)。「新マンションエアロテック」を組み合わせた場合は1,100万円(税別)。

 同日開催した記者発表会で同社リフォーム事業部門常務執行役員の中島秀敏氏は「マンションへの導入が難しかった全館空調をリーズナブルな価格で実現した。特に都心部のマンションで、“立地”と“価格”だけではない、“快適な空気”という新たな価値観を含めて提案していきたい」などと述べた。


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