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共助による地域づくり、先行事例もとにとりまとめ

 国土交通省は12日、4回目となる「今後の共助による地域づくりのあり方検討会」(座長:奥野信宏氏((公財)名古屋まちづくり公社名古屋都市センター長))を開催した。

 検討会はこれまで、共助社会の実現に向けて、地域づくりに関係する全国各地の新しいアプローチを検証しながら、今後の共助による地域づくりの方向性について検討してきた。今回の会合では、これまでの検討内容を踏まえたとりまとめの構成案を議論した。

 とりまとめでは、共助による地域づくりで課題とされている「地域づくりを支える担い手の確保」「持続的な資金の確保」などについて、空き家の活用や公共物や特産品といった地域資源の発掘や活用、中間支援組織や二地域居住、ベンチャーフィロソフィーなどを活用した地域内外の人材・ノウハウの活用、クラウドファンディングや住民出資、ソーシャルインパクトポンドなど持続的な資金の確保といった新たなアプローチを、先行事例を参考にしながら提案していく。

 とりまとめの構成について、国土交通省国土政策局局長の野村正史氏は、「今回は先行事例の研究を多く行ったが、いずれも共助を意識した取り組みではなく、担い手が何らかの目的を達成するために手持ちの手法を組み合わせたところ、自然発生的に共助が生まれた取り組み。今後は担い手側の立場で手法ばかりを検討するのではなく、それにより地域づくりにどのような価値が得られるのか、受け手側にとってどのような意味があるのかを検討し、カテゴライズしてまとめていきたい」などと述べている。


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