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港区と「外国人帰宅困難者受入訓練」を実施/森ビル

国際防災ボランティアが大使館職員を誘導している様子

 森ビル(株)は17日、港区と連携した「外国人帰宅困難者受入訓練」を「六本木ヒルズ」で初めて実施。約180人が参加した。

 23年前に発生した阪神・淡路大震災以降、年2回行なっている、全社員参加型の「森ビル総合震災訓練(活動訓練)」の一環。訓練には、同社社員のほか、港区の国際防災ボランティアが通訳として、近隣の大使館職員(アメリカ・オーストラリア・ドイツ)およびインターナショナルスクール「The American School in Japan」の生徒が帰宅困難者役として参加。都心南部直下地震M7.3、港区震度6強、平日日中、公共交通機関運行中止という状況を想定し、帰宅困難者の誘導、受付、備蓄品配布、外国人相談スタッフによる質問対応などを行なった。

 また、六本木ヒルズを受信地としたLPWA(Low Power Wide Area)を活用した通信訓練も初めて行なった。LPWAは、停電や一般通信回線の使用が困難な状況でも使用可能な回線で、少ない電力で見通し100km以上の長距離伝送ができる通信技術。送信機にはGPSが搭載されており、携帯者の位置情報をリアルタイムに把握できることから、同社社員約100人が送信機を携帯し、同社管理物件の被害状況の把握や、施設利用者の安全確保、事業・居住継続支援活動に出向いた。その位置情報を六本木ヒルズの震災対策本部でモニタリングし、社員の安否や応援要請があった際の人員調整を図った。


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