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オフィス稼働好調で増益/森ビル18年3月期

 森ビル(株)は22日、2018年3月期決算(連結)の説明会を開催した。

 当期(17年4月1日~18年3月31日)は、営業収益2,497億円(前期比3.4%減)、営業利益631億円(同7.2%増)、経常利益570億円(同13.9%増)、当期純利益127億円(同46.3%増)。物件売却を抑えたことで減収となったものの、賃貸事業でオフィスを中心に高稼働だったことなどから増益。経利が過去最高水準となった。

 主力の賃貸事業は、営業収益1,552億円(同1.5%増)。期末時点の空室率は2.0%で、賃料単価も徐々にではあるものの上昇傾向にあるとした。投資家向けの不動産販売事業等を展開する分譲事業は、金融機関からの安定的な資金調達が可能なことから売却案件を減らしたことで、営業収益449億円(同21.3%減)。

 次期は、9月に新虎通り沿いに位置するオフィスビル「新虎通りCORE」が竣工するほか、年度内に約8.1haに及ぶ再開発事業「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業」を着工する予定。また、虎ノ門ヒルズ等のオフィスビル稼働の好調も継続する見込み。数値的には、標準的な水準に戻るとみており、営業収益2,430億円(2.7%減)、営業利益580億円(同8.1%減)、経常利益530億円(同7.2%減)、当期純利益300億円(同25.4%減)を見込む。

 なお、現在進められている虎ノ門ヒルズ周辺の再開発についても発表。17年に着工した「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(19年12月竣工)のオフィス部分は、国内外の大手グローバル企業によって引き合いが強く、リーシングがほぼ完了している状況。「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー」(21年1月竣工)は、住宅部分を分譲、賃貸、サービスアパートメントで構成する予定だが、分譲住宅では、最大200平方メートルで4ベッドルームも計画しており、過去最高価格も見込めるとした。


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