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介護人材不足解消へ、意見交換/高経協

第1部では、各事業者の取り組みが紹介された(写真はSOMPOケア(株)代表取締役社長・遠藤 健氏の講演)

 高齢者住宅経営者連絡協議会は22日、渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて「介護人材不足に高齢者住宅経営者が真正面から向き合う!~介護人材不足 私はこう乗り越える~」と題したシンポジウムを開催した。

 冒頭、森川悦明会長が挨拶に立ち、「労働力不足は介護業界に限らず、大きな経営課題になっている。介護の仕事は大変とのイメージを抱く人もいるが、やりがいがあると捉えている人も多い。魅力あふれる介護業界とするためのヒントや知恵を見いだす良い機会になれば」と述べた。

 第1部では、高齢者住宅・施設運営法人3社から役員クラスが登壇。それぞれの会社で取り組む新卒を含めた人材獲得方法や定着率向上に向けた人材教育、人間関係構築のための取り組みなどを紹介した。社会福祉法人伸こう福祉会理事長の足立聖子氏は、同法人の住宅・施設では、下は15歳から上は80歳超まで雇用していること、また外国人や障害者、病気を抱える人も採用することで、幅広く人員を雇用していることを紹介。しかし、「多様な人材を採用するだけでは、問題は解決しない」と述べ、取り組みの一環として、入居者に仕事を斡旋して要介護期間を減らす仕事付き高齢者住宅の取り組みなどを紹介した。(株)ベネッセスタイルケア取締役副社長の国政 貴美子氏は、採用では施設へ気楽にお茶を飲みに来てもらうことからスタートして心のハードルを下げる取り組みしていることや、新卒採用では父兄向けの説明機会も設けていることなど、同社が取り組むさまざまな採用手法を解説した。

 第2部では、第1部登壇者に加え、高齢者住宅に勤務するスタッフや福祉を学びながら高齢者施設でアルバイトをする大学生も加わり、業界の魅力向上や働きたいという人を増やすための方策などについて、意見を交換した。

パネルディスカッションでは、経営者、現場で働くスタッフ、学生とそれぞれの立場から意見を交換


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