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「所有者不明土地特措法」について解説

講演会の様子

 (一財)土地総合研究所は25日、日本消防会館(東京都港区)で「所有者不明土地に関する取組について」をテーマに講演会を開催。約80名が参加した。

 国土交通省土地・建設産業局企画課長の須藤明夫氏が、「所有者不明土地をめぐる動きについて」と題し、2018年3月9日に閣議決定、6月6日に成立した「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」の概要を解説。今後の課題についても指摘した。同氏は、「特措法により、公共事業における所有者不明土地活用の円滑化や、所有者探索の合理化につなげることができるだろう。しかし今回の法律は、あくまでも問題解決の最初の一歩であり、今後はそうした土地を生まない工夫が必要になってくる。相続登記の義務化や、土地放棄制度の仕組みなどについても検討していきたい」などと語った。

 また、法案作成に携わった国土交通省土地・建設産業局企画課企画専門官の益本 宇一郎氏は、特別措置法の要点を解説。所有者の探索については、「これまでは地元精通者や近隣住民などに聞き込みをしていたが、地域的なつながりの希薄化を背景に、この方法は合理的ではなくなった。そこで、登記簿や住民票、戸籍などの客観性の高い公的書類を調査することを原則とし、所有者探索の合理化を図った」と述べた。また、所有者不明土地の活用に際する土地収用手続きの円滑化については、「公共事業で活用した土地は、もし所有者が権利を主張した場合、すぐに返すことが難しくなる。これを回避するために、審理手続きの省略化など速やかな土地収用の仕組みを構築した」などと話した。


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